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美肌でいつもイキイキしている美容皮膚科医の小柳先生は、腸活&菌活をしっかりと実践しています。それは、腸内細菌のエサとなる<食物繊維がたっぷりの食事>など、3つのポイントがありました!
最終回では、先生が実践している腸活と生活習慣について、ご紹介します。
◆ご飯は雑穀入り、納豆やヨーグルトで菌活!
朝食は麦ごはんと納豆が定番という小柳先生。
「食物繊維を豊富に含んでいるのは、日本人の主食でもある穀類です。なかでも大麦は水溶性食物繊維の王様。最近はごはんを抜いたり控えたりする人もいるようですが、糖質オフダイエットを長期的に続けると便秘の原因に。腸と肌のコンディションが乱れる心配があります」
近年では「長期的な糖質オフダイエットは健康を損なう」という報告もあります。むしろ、ごはんに大麦や雑穀を混ぜて食物繊維を豊富にとることで、お通じがよくなり、腸内環境のバランスが整うので、ぜひ取り入れたい習慣。食物繊維はゆっくりと消化されるので、腹持ちがよく、食べすぎを予防することもできるのです。
◎ある日の小柳先生の朝食&夕食メニュー
<朝食>
・大麦入りごはん ・カイワレ菜の味噌汁 ・納豆
・オクラとメカブの酢の物 ・プレーンヨーグルト フルーツ添え
★腸活のポイント
・ごはんに大麦をプラスして、食物繊維の摂取量をアップ。
・朝食では水溶性繊維を含んだネバネバ食材(オクラ、メカブ、納豆)を。
<夕食>
・大麦入りごはん ・ワカメと玉ねぎの味噌汁
・牛肉とシイタケの甘辛炒め ・白身魚の蒸し煮 ・雑穀入りサラダ
・モロヘイヤのおひたし ・プレーンヨーグルト はちみつがけ
★腸活のポイント
・玉ねぎ、モロヘイヤ、シイタケ、サラダに加えた雑穀でプレバイオティクス(善玉菌のエサになる)を意識。
・夕食後もヨーグルトを食べて、ビフィズス菌や乳酸菌を摂取。生きたまま腸に届くトクホ(特定保健用食品)の製品をチョイス。
「腸内フローラのバランスを整えるには、いろんな食べ物をバランスよく食べる生活を毎日コツコツ続けることが大事です!」
◆腸のぜん動運動をよくするために<おうちヨガ>が日課
腸のぜん動運動を促すためには、運動がかかせません。
「もともとヨガは大好き。深い呼吸しながら体を動かすヨガには、ストレスを軽減し、リラックスさせてくれる効果が! リラックスして副交感神経が優位になると、腸のぜん動運動がよくなります。緊張した生活が続くと交感神経が優位になり、便秘がちになります。運動効果とリラックス効果で、おなかの調子を整えると肌のコンディションがよくなると実感しています」
◆睡眠をたっぷりとれば、腸も快調!
お風呂はシャワーですませないで、必ず湯船につかるようにしているという小柳先生。
「心と体の緊張をほぐすことが、腸のためにも肌のためにも大事。そして、睡眠時間を7時間くらい確保し、時計遺伝子に逆らわない生活を心がけています。なぜなら、体内時計が乱れると排便リズムが乱れてしまい、腸内環境のバランスが悪くなってしまうからです。さらに肌のターンオーバーにも悪影響を及ぼすからです」
きちんと睡眠をとって体内時計を整えることが、腸の働きをよくして、有害物質を体の外に排出し、肌のコンディションを整えることにつながっていくのだそうです。
「コロナ禍が長期化して、今は自宅で過ごす時間が増えています。腸活して肌のコンディションを整えるには、規則正しい生活リズムで体内時計を整えて、1日3食バランスよく食べるなど、当たり前の生活が大事。この機会に生活習慣を見直してみましょう」(小柳先生)。
4回にわたって取り上げた、「腸活と美肌」テーマはこれでおしまいです。次回は、コロナ禍の今、気になる「腸活&免疫力」の話を取り上げます。
医療法人財団青輝会アオハルクリニック院長。順天堂大学医学部卒業。順天堂大学皮膚科学教室非常勤助教、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本抗加齢医学会評議員。治療コンセプトは「ウェル・エイジング(Well Aging)」。「見ための美しさにはカラダの中の健康が欠かせない」と訴え、単に加齢にあらがうのではなく、よりよく年を重ねることを信念としている。主な著書に『美の王道』など。
構成・文/大石久恵